こんにちは!
普段、動画編集の仕事をしているのですが、最近「まさか自分自身でこんなツールを作れる日が来るとは……」と、AIの進化に鳥肌が立つような体験をしました。
今回は、AIアシスタントの「Claude」を活用して、学術・専門分野に特化したオリジナルの動画字幕プログラム(編集ツール)を開発したお話をご紹介します。
動画編集者の方はもちろん、「日々のルーティン作業やミスに悩んでいる」という方にもぜひ読んでいただけたら嬉しいです。
1. なぜ、既存のソフトでは限界だったのか?
僕が普段手掛けている動画編集の中には、大学の講義や研究発表といった「学術的な専門分野」の案件が多くあります。
そこで常に頭を悩ませていたのが「字幕(文字起こし)の精度」でした。
- 標準ソフトの限界:Premiere ProやVrewなどの自動文字起こし機能は非常に優秀ですが、高度な学術用語やマイナーな専門用語になると、どうしても誤変換が多発してしまいます。
- 専用ツールの限界と手作業の負担:字幕修正専用のソフトなども色々と試しましたが、専門分野の変換精度はどうしても追いつかず、結局は膨大な手作業での修正が必要でした。
- 最大のリスクは「誤字脱字」:単に時間がかかるだけでなく、学術動画において専門用語を誤表記してしまうことは致命的なリスクになります。
「なんとか手作業の負担を減らし、ミスが発生しない確実な環境を整えられないだろうか……」
そう思い悩んでいたとき、「Claudeを使えば、プログラミング経験があまりなくても自分で専用ツールを作れる」ということを知り、思い切って自作に挑戦してみることにしました。
2. 完成したのは「専門分野に完全対応した独自字幕ソフト」
Claudeと対話しながら試行錯誤を重ねた結果、想像以上に実用的で強力な字幕作成プログラムが完成しました。
具体的には、以下のような仕組みで動作します。
① あらゆる学術分野に対応する「プリセット機能」
文字起こしをする前に、対象となる専門分野を選択できるようにしました。
- 用意したプリセット例:工学、医学、薬学、科学、情報科学、メディカル情報、海洋技術、自然環境、人間環境 など
あらかじめ分野を指定することで、AIがその分野で使われる文脈や語彙にフォーカスして文字起こしを行ってくれます。ベースとなる音声認識には高精度なWhisperを採用しているため、これだけでも認識率は格段に跳ね上がります。
② 資料・スライドから専門用語を自動抽出・参照
さらに精度を高めるため、プレゼン資料などの外部ファイルや画像を活用する仕組みを組み込みました。
- 講義のプレゼン資料(テキストデータ)を読み込み、専門用語を自動抽出
- スライド画像からもOCR(文字認識)で専門用語を抽出し、用語一覧として登録
- 抽出された専門用語リストを参照しながら自動文字起こしを実行
さらに、万が一誤字・脱字があった場合でも手動で単語登録ができるため、使うほどに辞書が充実していきます。
③ ChatGPTによる文章校正とトーン調整
1次文字起こしが完了したら、次はChatGPT(API)へとデータをバトンタッチします。
- 「話し言葉」のニュアンスを崩さずに、読みやすい自然な文章へと校正
- 誤字脱字の二重チェック
- 動画のターゲットや雰囲気に合わせた文体への修正
④ 字幕としての最適化(文字数制限・分割・結合)
文章が整ったら、字幕として最も重要な「読みやすさ」の調整を行います。
- 推奨文字数・最大文字数を指定し、自動で適切な長さに分割
- 改行や文章の区切りが不自然な箇所は、ツール内で直感的に結合・分割が可能
- 最終的に、各種動画編集ソフトでそのまま読み込めるSRTファイルとして書き出し!
3. 使ってみて感じたこと:「自分専用ツール」がもたらす圧倒的な安心感
まだこれから本格的に現場投入していく段階ではありますが、すでに手応えは十分です。
何より素晴らしいのは、このツールが「使えば使うほど育っていく」という点です。
専門用語の辞書やノウハウが蓄積されていくため、運用するほどに精度が上がり、より難解な講義動画でもスムーズに字幕化できるようになります。
もちろんAPI利用料などのコストは多少かかりますが、外注費や何時間もかけていた修正作業、そして「誤字を見落としたらどうしよう……」という精神的プレッシャーから解放されることを考えれば、お釣りが来るレベルの価値を感じています。
4. 終わりに:AIの力で「自分だけの解決策」を作れる時代へ
ひと昔前なら、こうした専門性の高い独自システムを作るには、システム会社に依頼して莫大な開発費用をかけるしかありませんでした。
しかし今や、Claudeのような生成AIを活用することで、個人が自分の困りごとに合わせた専用プログラムを作れてしまう時代になりました。
AIツールを自作するメリットは、単なる「作業時間の短縮」だけではありません。
「人の手によるミスを減らし、自分の頭の中にある理想のワークフローを形にできること」こそが、最大の恩恵だと感じています。
もし皆さんも、日々の業務で「ここがもっとこうなったらいいのに」「手作業でのミスが怖い」と感じる部分があれば、ぜひAIを相棒にして自分だけのツール作りに挑戦してみてください。本当に世界が変わりますよ!

